ソーシャルアパートメントでトラブルはなかったけど退去した理由

5年間で計3棟のソーシャルアパートメントに住む経験をしました。

そんな暮らしの中で、一度だけひとり暮らしに戻りたくなって、ソーシャルアパートメントを退去したことがあります。

隣人たちとのコミュニケーションも良好で、毎日楽しく生活しており、いわゆる不満やトラブルがあったわけではなかったのですが、退去を選ぶこととなりました。

転勤などのやむを得ない事情がないにも関わらず、不満もトラブルもない住まいを引っ越した理由は、ソーシャルアパートメントならではだと思ったので、自身の経験を書いておこうと思います。

目次

ソーシャルアパートメント歴

わたしは、下記の期間でソーシャルアパートメントに住んでいました。

2012年1月~2012年8月 55世帯 ジェアイムズコート浅草
2012年8月~2014年4月 32世帯 ソーシャルアパートメント中河原
2015年10月~2019年1月 84世帯 OTOWA神戸元町

このなかで、2014年4月から2015年6月までが、ソーシャルアパートメントを退去し、ひとり暮らしをしていた期間です。

退去を決めた理由

鍋パーティーにワクワクしなくなってしまった

クオリティの高いホームパーティーもよく開催されます

ソーシャルアパートメントに住むことによって、交友関係が広がりました。今まで関わる機会のなかった職業の人たちとの繋がりができ、同じ家に住んでいるからこその、いろんな遊びを体験することができました。

リレーマラソンに参加したり、バスツアーでスノーボードに行ったり、友達の舞台を見に行ったり、写真旅行に出かけたり、お庭BBQをしたり、やりたいと思ったことを隣人たちとすぐに実行に移せる環境が本当に素晴らしかったなと。

ただそんな日常が続くと、段々日常で起こるスペシャルな体験に、物足りなさを感じるようになってきます。

分かりやすかったのが、鍋パーティー。ひとり暮らしのときは、友人と鍋を囲うというイベントは、かなりスペシャルなイベントで、苦労して日程調整をし、当日は昼間から準備をワクワクと、夜は鍋最高!という感じでした。

ただソーシャルアパートメントでは、物件内での鍋パーティーは容易に実現してしまうことになり、LINEグループに「今夜鍋しようー」と投稿すれば、その日中に実現してしまうイベントに。

本当に贅沢でバチ当たりですが、当たり前になってくると、楽しいことも飽きのようなマンネリしたような気持ちが湧いてしまい、これは何かがおかしいと環境を変える決意をしました。

住みたい街に住んでみたくなった

全制覇を目指した仙川マップ

ソーシャルアパートメントは、首都圏中心に40棟以上ありますが、それでも住みたいと思った街に進出していないことがあります。

当時京王線を使っていたのですが、「仙川」という駅をよく利用しており、街の雰囲気がとにかく気に入っていました。スタイリッシュで整った街のデザインと昔ながらの商店街が融合していて、こんな街に住んでみたいという気持ちが芽生えます。

ソーシャルアパートメントでの暮らしに憧れすぎて、実際に住んだら楽しすぎて、住まいを街で選ぶという選択はなかったのですが、浅草、中河原とソーシャルアパートメントでの暮らしを体験し、次は街にも興味が高まっていた時期でした。

そして今回、住みたいと思っていた仙川に引っ越すことを決めました。

また違ったコミュニティを求め始めた

桜が咲く仙川の駅前

人は本当に贅沢な環境に慣れてしまいます。

職場以外のコミュニティを求めてソーシャルアパートメントに入居、そして願いが実現されると、もっともっととなってしまうものです。

一緒に住むメンバーと春夏秋冬をともに、遊び倒すと、また違ったモノコトを欲するような心情になりました。

変化を求めて住んだソーシャルアパートメントで、実際に変化が起こると、また変化を求める。

暮らしとはそういうものなのでしょうか…

経験によって見え方が変わる

仙川の次に住んだ神戸は海も山もあって住みやすい街でした

そんな理由からソーシャルアパートメントを退去し、仙川の街でのひとり暮らしをすることになりました。

ソーシャルな暮らしから、普通のひとり暮らしに戻ったわけですが、興味深いことに、一人になると自然と外にエネルギーが向かいます。

ソーシャルアパートメントに住んでいたときは、物件内のメンバーとワイワイ楽しく生活していたのですが、ひとり暮らしになると一人なので寂しさを抱えるわけです。

その寂しさを発散するように、仙川では街にエネルギーが向かい、街中のお店を制覇したり、常連になれるお店を見つけたり、街の人たちと積極的に絡んだりと、新しい楽しみを見つけることができました。

今までは、街はそこまで重要に考えていなかったのですが、この経験を通して好きな街に住むということも、暮らしの選択において優先度が高まります。

そしてそんな仙川での経験を通して、神戸のソーシャルアパートメントへ。神戸では、ソーシャルアパートメントも街も両面で楽しむことができ、今までにない素晴らしい暮らしを堪能することができました。

ソーシャルアパートメントを迷っている人へ

OTOWA神戸元町のラウンジ

わたしはソーシャルアパートメントでとても良い経験ができたので、迷っている人にはぜひとオススメしたいのですが、「ちょっと自分には合わなそう…」という理由で、断念してしまっている人も多いです。

ちょっと合わなそうには、人間関係のトラブルが心配という意味合いが込められているのですが、トラブルを起こすような人はそもそもソーシャルアパートメントを選ばないですし、管理会社の入居審査で落ちると思います。

【参考】シェアハウスのトラブルを解消したソーシャルアパートメントの仕組み①

実際わたしも5年間の暮らしの中で、トラブルだと感じることはありませんでした。

またソーシャルアパートメントは、ありがたいことに「賃貸マンション」です。購入であれば、慎重になるべきだと思いますが、賃貸であれば気に入らなければ引っ越せばいいだけ。

まずはひとり暮らしもソーシャルアパートメントも色んな暮らしを試してみて、最終的に自分にあった暮らしが見つかればいいんじゃないかなと思います。

わたしも一度ソーシャルアパートメントを退去して、「街」という価値観を育むことができたので、そういった変化も楽しんでみてはいかがでしょうか。