2020年3月現在、第一子の誕生に合わせて、1年間の育児休業を取得中です。
男性の育休が注目されている昨今ですが、未だ男性の育休は少数派であり情報や体験談が圧倒的に不足していると思います。
わたし自身も取得前、情報が少なく苦労しました…
「そもそも男性でも取れるのか?」
「どれくらい取ったらいいのか?」
「取ることのメリットデメリットは?」
「お金はどうなるんだろう?」
などなど、さまざまな疑問が湧いてきます。
そんな中、
「こんな一冊があったら血眼になって読んだのに…(涙)」
という本と今更ながら巡り合ってしまいました…(ほんといまさら…涙)
育休取得の経験者として、今後同じように育休取得を悩む人がいたらぜひオススメしたい本だなと思ったので、レビューを書いておこうと思います。
男性で育休に興味を持っている方は必読の一冊です。
目次
「迷ったら読みたい 育休はじめてガイド」
育休取得経験のある現役のプロダクトマネージャー(@13imi)とエンジニア(@corocn)の二人が執筆された共同著書です。
育休取得の経験のある男性が執筆されているので、男性の育休取得にあたり必要な情報は一通り網羅されているように感じます。
とくに @13imiは新しい休み方を考えるWEBメディア「YASUMO」を運営されていて、わたしも育休前に大変お世話になったサイトで、このサイトがあったからこそ育休を取ることができたと言っても過言ではありません。
そんな方々が自身の経験を踏まえ作成した書籍ということで、男性の育休取得にあたり必要な情報が網羅された一冊に仕上がっています。
こんな内容がまとめられています
紙もしくは電子書籍で販売されていますが、書籍ということで章ごとに以下の構成でまとめられています。
第一章 日本の育児休業制度
それこそ育児休業とはなんぞやという情報が分かりやすくまとめられています。
どれくらいの期間取得できるのか、育休中の収入はどうなるのか、どのように手続きするのかなど、具体的に知っておくべき情報が書かれているので必読です。
第二章 育児休業給付金制度
育休取得にあたり無視できないお金のはなし。
いくらもらえるのか、いつもらえるのか、税金はどうなるのか、副業はできるのかなど知りたいお金のはなしがまとめられています。
パパが家計の大黒柱である場合、パパが育休を取得する上でお金のことは絶対に抑える必要があるので、この章も必見かと。
第三章 海外の育休事情
個人的に大変興味深かった海外の育休事情のこと。
「日本の育休制度は恵まれている」という客観的な事実を他国と比較しながら紹介してくれています。
自身だとなかなか海外の事情に目を向ける機会も少ないと思いますので、こういった内容も盛り込まれているとより読み応えを感じます。
第四章 育休実践編
やっぱり気になる経験者のはなし。
なぜ育休を取ろうと思ったのか、どんな葛藤があったか、キャリア上の心配は、などなど気になる悩みを経験者の声に基づき、丁寧に解説されています。
仕事のことやキャリアのことなど、バリバリ働いているからこそ気になる情報が満載です。
育休前にこんな情報が欲しかった
わたしは既に育休取得中ですが、育休取得前だったらこの本に書かれているこんな情報が参考になったろうな、ということを振り返ってみます。
育休経験者が執筆した網羅的な情報
「男性 育休」と検索すると一応情報は出てくるのですが、どれも断片的で分かりづらい…
それらの断片的な情報を整理することがとにかく大変です。
そんな背景のなか、育休に関する情報が網羅的に一冊になっている点がこの本の価値だと思います。
そしてその情報を育休経験者が執筆しているということ。
経験者だかこそ困ったことや迷ったことを自分ごとで体験しているので、情報についてもあとの人が同じように困らないように、という形で丁寧に仕上げられているように感じました。
国の施策なのでどうしても小難しい内容が続きがちですが、分かりやすいイラストが挿入されていたり体験談を交えたりと、読み進めやすい構成がありがたいです。
育休経験者の体験談
まだまだ一般的でない男性の育休取得。
そうなってくると気になる情報は、経験者のリアルな声です。
仕事のこと、お金のこと、キャリアのこと、どんなことで悩んで、実際はどうだったのかなど経験者の声は背中を押してくれます。
もちろん育休取得にはデメリットもありますが、それに対するメリットも提示され、最終的に自身でジャッジしやすくなるような情報が満載です。
そんな育休経験者の体験談は、こういった形でまとめられていると重宝するのではないでしょうか。
育休を迷っている男性へ
社会の雰囲気も変わり、男性が育児に参加することが当たり前の時代になってきました。
私たちの親世代は子どもと過ごしたくても、「男は仕事」という絶対的な命題があったので、そんなことを考える余裕もなかったのでしょう。
奥さんと、そして子どもと過ごせる時間は、間違いなく幸せを感じられる時間なはずです。
先人たちの「もっと子どもと一緒に過ごしたかった」という強い思いが実を結び、いまのような制度ができているのだと思います。
そんな先人たちの思いに応えるためにも、まずは育休という制度を知り家族でどんな選択をするか話し合ってみてはいかがでしょうか。
そんな話し合いにおいて、こういった一冊は心強いガイドになると思うので、気になる方はぜひ読んでみて欲しいなと思います。